ひらめきスケッチブック
🏮お盆ってなに? こどもたちにどう伝える?
~日本の季節行事を伝えるヒント~
更新日:2025.8.5

夏の風物詩のひとつである「お盆(ぼん)」。大人にとってはなじみ深い行事ですが、小さな子どもたちには少し難しいテーマかもしれません。けれども、「お盆」は日本の大切な伝統行事のひとつ。保育や家庭の中で、やさしい言葉でその意味を伝えることで、子どもたちの心に「いのち」や「家族」のつながりを感じる芽が育ちます。
お盆ってどんな行事?
お盆は、亡くなったご先祖さまの霊がこの世に帰ってくるとされている時期のことです。地域によって日程は異なりますが、一般的には8月13日〜16日に行われることが多く、お墓参りや迎え火・送り火、精霊馬(しょうりょううま)などの風習があります。
「ご先祖さまってなに?」と聞かれたら、「みんなのおじいちゃんのおじいちゃんみたいに、ずーっと前に生きていた家族の人たちのことだよ」とやさしく説明してみましょう。
子どもたちにどう伝える?
お盆の話を子どもに伝えるとき、大切なのは「こわくしないこと」「わかりやすく伝えること」です。
たとえばこんな言い方はいかがでしょう?
「お盆っていうのはね、天国にいるおじいちゃんやおばあちゃんが、ちょっとだけ『ただいま〜』っておうちに帰ってきてくれる日なんだよ」
「ありがとう、元気にしてるよって伝える日なんだよ」
亡くなった人を思う気持ちや、「ありがとう」と感謝する気持ちは、子どもでも自然と感じとることができます。写真を見ながらお話したり、お花や果物をお供えしたりする経験も、子どもにとっては心に残る行事体験となります。
こわくない、やさしいイメージを
「おばけが帰ってくるの?」と不安がる子もいるかもしれません。そんなときは、「こわいおばけじゃなくて、子どもたちのことが大好きだった人たちが会いに来てくれるんだよ」と安心させてあげましょう。
また、紙でつくる精霊馬(きゅうりやナスの乗り物)や、お盆のお花の観察など、遊びの中で親しむ方法もおすすめです。
🌟おわりに
日本の行事には、「いのちをつなぐ」「感謝を伝える」など、大切にしたい心が込められています。お盆もそのひとつ。難しく教えなくても、子どもたちの心にはやさしくしみこんでいくものです。
ちなみに私は両親が和歌山出身の為、ご先祖様を送り帰す時はロケット花火を数本打ち上げていました。
そのまま家族で花火大会にをするのが楽しみでした。
今年のお盆も、子どもたちと一緒に手を合わせる時間を持ってみてはいかがでしょうか。