Ci MedicaRoom|みんなの休憩室
訪問看護の現場力を高める「持ち物」整理術
基本の装備と、あると助かる+αアイテム
更新日:2025.7.23

限られた時間と環境での的確なケアは、持参する物品が業務の質を大きく左右します。本稿では、実務で頻繁に使用される必須アイテムに加え、携行することで効率や安心感を高める+αアイテムについて紹介します。
現場での「準備力」が安全・信頼につながる
訪問看護では、病棟のような設備や人的リソースが整っていない中で、複数の処置や判断が求められます。そのため、あらかじめ必要な物品を適切に準備しておくことが、安全で効率的なケア提供につながります。利用者の安心感にも直結するため、物品の精選と整備が重要です。
訪問時に必ず持ち歩きたい基本アイテム
バイタルサイン測定器(体温計・血圧計・パルスオキシメーター)
バイタルチェックは訪問の基本。操作性がよく、軽量なものを選ぶと移動時の負担が軽減されます。感染対策として、非接触型体温計も活用されています。
処置セット(ガーゼ、手袋、アルコール綿など)
様々な処置、点滴管理、ストーマケアなどに対応する基本キット。使用頻度に応じて仕分け収納することで、対応スピードが向上します。
感染対策用品(サージカルマスク、使い捨てエプロン、手指消毒剤)
感染症対策は基本原則。消耗品は常にストックと補充を確認する必要があります。
記録ツール(紙記録帳 or タブレット端末)
記録はリアルタイムが理想。電波状況を問わず使用できる紙記録の併用で記録漏れを防ぎます。
名刺・訪問予定表
初回訪問時や家族との対応において、名刺やスケジュール表の提示は信頼を得る第一歩。急な日程変更時にも役立ちます。
あると助かる+αアイテム
防水使い捨てシーツ
採血後のリネン汚染を防ぎ洗濯負担ゼロ。
小型LEDライト
瞳孔や耳孔、口腔内を観察する際や、夜勤中に手元を照らしたいときに役立ちます。
ゴミ袋(サイズ別)
使用済み物品や廃棄物の一時保管に必要。処置ごとに分類できるよう数種類を常備すると安心です。
クリップボード付きバインダー
屋外や立位での記録・説明に便利。ペンホルダー付きのものが特に使いやすく、紛失防止にもなります。
大容量でポケットが多いバッグ
多様な物品を整理し、すぐに取り出せることが重要です。ポケットが多いことで、処置ごとの分類もしやすくなります。
折り畳み傘
天候の急変や雨天時の移動に備えて携帯。コンパクトなタイプならバッグに収納しやすいです。UVカット機能付きなら、晴天時の日差し対策にもなります。
適切な持ち物が、より良いケアと信頼を生む
持ち物を整えることは、看護の質そのものに直結します。限られた時間でケアを提供するには、「すぐ取り出せる」「きちんと揃っている」ことが重要です。準備力の高さは、信頼される看護師としての大きな武器になります。